ピンバーでFXやバイナリーは勝てる? 検証結果は驚きの勝率5割以下!

ピンバーは勝てるのか?自社開発ツールで徹底検証 FX・バイナリー攻略

ピンバーだけでFXやバイナリーは勝てるのか?

チャートに現れる「ピンバー」は、初心者にも分かりやすく、ネットでもよく紹介されるローソク足パターンです。

「陽線ピンバー=買いサイン」「陰線ピンバー=売りサイン」と言われることも多いのですが、本当にピンバーだけで勝てるのでしょうか?

今回は、自社開発のインジケーター「ピンバーの極み」を使って、ピンバー直後の勝率を徹底検証しました。

あわせて、「スパイクハイ・スパイクロー」との違いや、本当に使えるピンバーの活用方法も解説していきます。

ピンバーとは

チャート上のピンバー

ピンバー(Pin Bar)とは画鋲(がびょう)の様な形をしたローソク足で、FXやバイナリーオプション初心者の方でも視覚的に判断しやすいローソク足のパターンです。

ピンバーの特徴

ピンバーの形に明確な決まりは無いのですが、一般的に以下の様な条件がピンバーの形になる条件となります。

ピンバーの形
  • 実体が1に対して
  • 短いヒゲが実体の1/3以下
  • 長いヒゲが実体3倍以上
  • 長いヒゲが全体の2/3以上

陽線ピンバーと陰線ピンバーの違いについて

陽線ピンバーと陰線ピンバー

ピンバーを覚える際にまず覚えて欲しいのが「陽線ピンバー」と「陰線ピンバー」との違いになります。

次項で説明しますが「スパイクハイ」と「スパイクロー」の4パターンを理解しないと、相場を読み違える恐れがあります。

陽線ピンバーの場合の特徴

陽線ピンバー

陽線ピンバー(Bullish Pin Bar)は、価格が一度下がったけど、最終的に強く買い戻されたローソク足 のことです。

一度売られた後に、買い戻された(上がった)こともあり「ここから上がる」と言うサインになります。

その為、陽線ピンバーが出た後は「買いサイン」になります。

陽線ピンバー
下ヒゲ 長い(下に一度大きく動いた)
実体の位置 ローソク足の上部に実体
上ヒゲ 短いかほとんどない

陰線ピンバーの場合の特徴

陰線ピンバー

陰線ピンバー(Bearish Pin Bar)は、価格が一度上がったけど、最終的に強く売られたローソク足のことです。

一度買われた後に、売り込まれた(下がった)こともあり「ここから下がる」と言うサインになります。

その為、陰線ピンバーが出た後は「売りサイン」になります。

陰線ピンバー
上ヒゲ 長い(上に一度大きく動いた)
実体の位置 ローソク足の下部に実体
下ヒゲ 短いかほとんどない

ピンバーと「スパイクハイ」と「スパイクロー」とは異なる

混乱の素
ピンバーとスパイク

ピンバーを覚える際に混乱の素になるのが「スパイクハイ」と「スパイクロー」になります。

「スパイクハイ」や「スパイクロー」は「陽線ピンバー」や「陰線ピンバー」に比べると条件が緩いので、場合によってはスパイクとピンバーが同じ形になる事もあります。

綾瀬文也
綾瀬 文也

初めの内はごちゃごちゃになりやすいので、まずは「陽線ピンバー」と「陰線ピンバー」の形を覚える事をおすすめします。

スパイクハイ

スパイクハイ

スパイクハイは、一度ぐっと高値をつけたあとにすぐ下がって終わるローソク足です。買いの勢いがあってもすぐに売られたため、そこから下がるサインになることがあります。

スパイクハイ(Spike High)
ヒゲの特徴 上ヒゲが非常に長い
実体の位置 問わない
ローソク足の色 陽線でも陰線でもよい
意味・サイン 売りサイン
出現する位置 上昇の直後、高値圏やレジスタンス付近

スパイクロー

スパイクロー

スパイクローは、一度大きく下がって安値をつけたあと、すぐに強く戻して終わるローソク足です。売りの勢いがあってもすぐに買い戻されたため、そこから上がるサインになることがあります。

スパイクロー(Spike Low)
ヒゲの特徴 下ヒゲが非常に長い
実体の位置 問わない
ローソク足の色 陽線でも陰線でもよい
意味・サイン 買いサイン
出現する位置 下落の直後、安値圏やサポート付近

ピンバーだけで取引するとどうなるのか?自社開発インジケーターで調べてみた

自社開発インジケーター
ピンバーの極み

ピンバーはその性質上、「陽線ピンバーであれば買いサイン」、「陰線ピンバーであれば売りサイン」となります。

綾瀬文也
綾瀬 文也

その理論が正しいのであれば、陽線ピンバーが出た後「ハイエントリー」、陰線ピンバーが出たら「ローエントリー」をすれば、少なくとも勝率5割は超えるはずです?

そこで自社開発インジケーター「ピンバーの極み」でピンバーの後の足が本当に言われている通りになるのか調べてみました。

自社開発インジケーター「ピンバーの極み」について

ピンバーの極みの画面

ピンバーの勝率を調べる為に、専用のインジケーター「ピンバーの極み」を開発しました。

ピンバーの極みは「陽線ピンバーが発生すると上矢印(買いサイン)」「陰線ピンバーが発生すると下矢印(売りサイン)」を表示します。

サインが出た足の次の足を勝敗基準としており、買いサインが出た次の足が陽線であれば勝ち、陰線であれば負け、売りサインが出た次の足が陰線であれば勝ち、陽線であれば負としてカウントしています。

ピンバーの極みの勝敗カウント

カウントした勝敗は画面左上のテキストボックに表示されます。本数も指定する事ができるので、知りたい数年分のデータを測定する事が出来ます。

※本数指定をしない場合、全足が対象になります。

ピンバーの極みの勝敗マーク

勝敗ボタンを押すと、矢印が出たローソク足に勝敗マークを付ける事が出来ます。

陽線ピンバーの次の足が陽線の場合は「○」、陰線の場合は「×」マークが付き、陰線ピンバーの次の足が陰線の場合は「○」陽線の場合は「×」マークが付きます。

ピンバーの極みのアラート

アラートボタンを押すとピンバーにサインが付くと同時にアラートを出すことが出来ます。

綾瀬文也
綾瀬 文也

ピンバーの極みは「MT5」専用のインジケーターになっています。ピンバーをメインで取引されている方は、ピンバーの極みを是非ご活用下さい。

ピンバー直後の勝率を徹底分析

ピンバー直後の
勝率を徹底分析

ピンバー直後のローソク足でエントリーするとどうなるのか?、人気の5通貨ペアで検証してみました。

綾瀬文也
綾瀬 文也

先に結果から言うと、勝率が5割を切っています。

今回検証した通貨ペア
  • 米ドル/円(USD/JPY)
  • ユーロ/米ドル(EUR/USD)
  • 豪ドル/円(AUD/JPY)
  • 英国ポンド/円(GBP/JPY)
  • ユーロ/円(EUR/JPY)

今回検証した通貨ペアはFXやバイナリーオプションで人気の通貨ペアになります。

※計測は約3年分で行っています。

判定する本数
時間足 1日あたりの本数 3年分の本数 備考
M1 1440 1,088,640 1日=24時間×60分 = 1440本。×252営業日×3年で算出。
M5 288 217,728 1日=24時間×12本(5分足) = 288本。×252日×3年。
M15 96 72,576 1時間に4本、1日24時間→96本。×252営業日×3年。
M30 48 36,288 1時間に2本、1日24時間→48本。×252日×3年で算出。
H1 24 18,144 1日24本(1時間足)。×252営業日×3年=18,144本。
D1 1 756 1営業日=1本。252営業日×3年 = 756本。

ピンバー直後の勝率(検証結果)

ピンバー直後の勝率
結果発表
綾瀬文也
綾瀬 文也

ピンバー直後の勝率を徹底的に調査しています。

米ドル/円(USD/JPY)ピンバー直後の勝率

時間足 判定本数 勝ち 負け 勝率
1分足 1088640 33764 38273 46.90%
5分足 217728 7580 8009 48.60%
15分足 72576 2486 2676 48.20%
30分足 36288 1242 1394 47.10%
1時間足 18144 652 641 50.40%
日足 756 27 23 54%

ユーロ/米ドル(EUR/USD)ピンバー直後の勝率

時間足 判定本数 勝ち 負け 勝率
1分足 1088640 39042 36090 47.40%
5分足 217728 7622 7625 48.00%
15分足 72576 2475 2771 47.20%
30分足 36288 1231 1330 48.10%
1時間足 18144 605 690 46.70%
日足 756 34 19 64.20%

豪ドル/円(AUD/JPY)ピンバー直後の勝率

時間足 判定本数 勝ち 負け 勝率
1分足 1088640 33807 38364 46.80%
5分足 217728 7476 7911 48.60%
15分足 72576 2461 2765 47.10%
30分足 36288 1208 1367 46.90%
1時間足 18144 652 643 50.30%
日足 756 20 21 48.80%

英国ポンド/円(GBP/JPY)ピンバー直後の勝率

時間足 判定本数 勝ち 負け 勝率
1分足 1088640 39042 36090 47.40%
5分足 217728 7622 7625 48.00%
15分足 72576 2475 2771 47.20%
30分足 36288 1231 1330 48.10%
1時間足 18144 605 690 46.70%
日足 756 34 19 64.20%

ユーロ/円(EUR/JPY)ピンバー直後の勝率

時間足 判定本数 勝ち 負け 勝率
1分足 1088640 35716 38736 47.50%
5分足 217728 7596 8168 48.20%
15分足 72576 2480 2812 46.90%
30分足 36288 1264 1342 48.50%
1時間足 18144 676 662 50.50%
日足 756 29 23 55.80%

ピンバーの次の足でエントリーすると負ける

ピンバーの直後は
負ける

ピンバーが発生したからと言う理由で次の足で取引した場合、勝率が5割を切る事が今回の検証で分かりました。

陽線ピンバー=上昇、陽線ピンバー=下降と言うのは、理屈として通っています。

陽線ピンバーであれば、一度下落した後に上昇していますので、そのまま上昇するのでは無いか?

陰線ピンバーであれば一度上昇した後に下落しているので、そのまま下落するのでは無いか?

心理としては正しいと思います。

しかしチャートを検証すると、陽線ピンバーの後上昇している割合と陰線ピンバーの後下落している割合は、5割を切っています。

綾瀬文也
綾瀬 文也

無料配布している「ピンバーの極み」を使えば、ピンバー直後の結果を一目で確認する事ができるので、一度ご自身の目で確認される事をおすすめします。

FXやバイナリーオプションを紹介しているサイトの中には、実際に検証することなく「陽線ピンバーの直後は上昇するから勝てる」、「陰線ピンバーの直後は下降するから勝てる」など適当に書かれている物が多くあります。

少なくもピンバーが出た次の足を取引する事は今回の検証結果でNGと分かったので、勝率を上げたい方はピンバーの次の足での取引は避けた方が良いでしょう。

ピンバーの活用方法

ピンバー本来の
活用方法

ピンバーは単体で利用してもあまり意味が無い事が、今回検証で分かったのですが、そもそもピンバーとは単体で利用するものではありません。

ここではピンバーの本来の活用方法をまとめています。

ピンバーは相場の転換の判断材料として使える

ピンバーの活用方法はトレンド転換の判断材料として役立ちます。

ピンンバーのトレンド変換

画像では、上昇トレンドの中に陰線ピンバーが出現し、その後下降トレンドへと転換しています。

ピンバーが出たから下降トレンドに?

それは無いでしょう。ピンバー単体ではダマシも多く、実際の検証でもピンバー直後にどちらへ動くかは不明なケースが多く見られます。

では、ピンバーはどの様に活用するのか?

ピンバーをうまく活用するには、RSIなど他のインジケーターと組み合わせるのが効果的です。

例えば画像では、RSIが70を超えた場面で陰線ピンバーが出現しています。

RSIが70を超えると「買われ過ぎ」となり相場が反転しやすくなります。そこに陰線ピンバー(売りサイン)が加わることで反転する根拠が強まります。

ピンンバーのトレンド変換2

別の画像では、RSIが繰り返し70を超えています。

RSIが70を超えると、いずれ反転しますが、ピンバーが加わることで、反転のタイミングを捉えやすくなります。

ここで注目すべきは、ピンバー直後の足(次の足)の動きではなく、その後の全体的な流れです。

たとえば2つ目の矢印では、ピンバーの直後こそ一時的に上昇していますが、その後は下落トレンドに転じています。

このように、直後は逆方向に動くこともありますが、結果的にはピンバーの示す方向に動くことも多いのです。

ただし、1つ目の矢印のように、陰線ピンバーが出たにもかかわらず、その後再び上昇するケースも当然あります。

基本は抵抗帯(レジスタンス)・支持帯(サポート)で見る

ピンバーは中間地点で見ると騙しが多いので、基本的には抵抗帯(レジスタンス)や支持帯(サポート)などの高値圏や安値圏で確認するのが基本となります。

実際に高値圏や安値圏で出る事が多くなっています。

サポートライン

画像の場合支持帯(サポートライン)で陽線ピンバーが出ており、支持帯(サポートライン)を反発して上昇しています。

FXやバイナリーのピンバー取引でよくある質問

ピンバーが出たら必ずトレンドが反転するのですか?

ピンバーは反転のサインとされますが、単体ではダマシも多く、実際の検証では反転しないケースも多く見られます。他のインジケーターと組み合わせて判断するのが効果的です。

陽線ピンバーと陰線ピンバーの違いは何ですか?

陽線ピンバーは「買いサイン」、陰線ピンバーは「売りサイン」とされます。陽線ピンバーは下ヒゲが長く、実体が上部にある形、陰線ピンバーは上ヒゲが長く、実体が下部にある形が一般的です。

ピンバーの次の足でエントリーすれば勝てますか?

実際の検証結果では、ピンバーの次の足でのエントリーは勝率が5割を下回っており、安定した勝ちにはつながりません。相場の流れや他の指標と合わせて判断することが重要です。

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