国内FX会社別にスキャルピングの可否をまとめています。スキャルピングが禁止な会社、システムを使わなければOKなどFX会社によって異なるので、スキャルピングで取引される方は口座開設前に必ずご確認下さい。
FXにおけるスキャルピングとは
FXにおけるスキャルピングとは、「秒」や「分」など短時間での売買を繰り返し、小さな利益を得るFXの手法です。
「秒」や「分」など短時間での取引スタイルを「スキャルピング」呼びます。また、取引時間の間隔に応じて取引スタイルの名称も変わってきます。
取引時間の間隔 | 取引スタイルの名称 |
---|---|
秒単位~分単位 | スキャルピング |
数時間~1日 | デイトレード |
数日~数週間 | スイングトレード |
月~年 | 長期保有 |
FX会社の中には「スキャルピングを禁止」しているところや、「自動売買ツールを禁止」しているところもあるので、スキャルピングの可否は必ず確認しましょう。
FX会社別スキャルピングの可否
FX会社毎にスキャルピングが可能か詳しく調べてみました。

※以下の説明より「常識の範囲内」と出てきます。常識の範囲内とは「手動取引かつFX会社に迷惑をかけない取引頻度」を指します。自動売買ツール等を使いサーバーに負荷をかける様な取引方法を行えば、どのFX会社でも口座凍結の可能性はあります。
DMMFX | スキャルピング可能 |
---|---|
外為オンライン | スキャルピング可能 |
FXブロードネット | スキャルピング可能 |
GMOクリック証券 | スキャルピング可能 |
SBI FX | スキャルピング可能 |
外為どっとコム | スキャルピング可能 |
ヒロセ通商(LionFX) | スキャルピング可能!公式サイトで明記 |
みんなのFX | スキャルピング可能 |
三菱UFJ eスマート証券 FX | スキャルピング可能 |
松井証券 FX | スキャルピング可能 |
LIGHT FX | スキャルピング可能 |
サクソバンク証券 | スキャルピング可能!公式サイトで明記 |
FXTF | 2025年よりスキャルピング可能に |
外為ファイネスト | スキャルピング可能!公式サイトで明記 |
GMO外貨 | スキャルピング可能 |
【DMMFX】スキャルピングの可否

DMMFXに問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていません」と回答がありました。

ただしDMMFXの店頭デリバティブ取引約款の第8条(禁止事項)に「短時間での注文を繰り返し行う行為」と記載があります。
「短時間」の解釈はFX業者によって異なりますが、一般的には以下の様に捉える事が出来ます。
※あくまでも一般的な話になります。
- 数秒~数分の間隔で注文を繰り返し行う
- 極端に短い時間間隔(1秒~5秒)で注文・決済を繰り返す
例えば、1分間に10回以上売買を行ったり、数秒ごとに決済を繰り返すと「短時間」に触れる恐れがあります。
【外為オンライン】スキャルピングの可否

外為オンラインの店頭外国為替証拠金取引 約款・規定集にはスキャルピングに関する記載が一切ないので、スキャルピングは可能と言えます。
実際に問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていません」と回答がありました。禁止されて無いとは言え、常識の範囲内でスキャルピングを行いましょう。
問題があるとすればスプレッドの広さです。【米ドル/円】の場合多くのFX会社は0.2銭~0.3銭のスプレッドですが、外為オンラインは1銭と中々の広さとなっています。
USD/JPY | EUR/JPY | GBP/JPY | AUD/JPY | NZD/JPY | |
---|---|---|---|---|---|
DMMFX | 0.2 | 0.4 | 0.9 | 0.5 | 0.7 |
外為オンライン | 1.0 | 2.0 | 1.0 | 3.0 | 6.0 |

【FXブロードネット】スキャルピングの可否

FXブロードネットに問い合わせた結果「取引手法に関して基本的に制限を設けておりません」と回答がありました。
また、FXブロードネットの利用規約にも禁止する記載が無かった為、スキャルピングは可能と言えます。
とは言え常識の範囲内で取引を行いましょう。
【GMOクリック証券】スキャルピングの可否

GMOクリック証券に問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていません」と回答がありました。ただし、以下の条件で取引を行うと「取引に制限がかかる」場合があります。
- カバー取引が困難な時間に集中した取引
- 複数のお客様によりレートを操作しうるような数量の取引
カバー取引が困難な時間に集中した取引
市場の流動性が低い時間帯(例えば、早朝や深夜など)に集中的に大量の注文を行うことで、取引先のカバー取引(リスクヘッジのための反対売買)が困難になる状況を作り出す行為。
複数の顧客が協力してレート操作が可能な数量の取引
複数のトレーダーが協力して大量の取引を同時に行うことで、相場に影響を与え、意図的に価格を動かそうとする行為。これは市場操作とみなされ、不正行為として禁止されています。
また、GMOクリック証券の利用規約の第32条に「過度の回転売買等不適切な取引であると当社が判断した場合はサービスが禁止になる事もあります」とありますので、常識の範囲内でスキャルピングを行いましょう。
過度の回転売買(チューニング取引)
短時間で何度も売買を繰り返すことを「回転売買」と言います。例えば、利益を狙って何度も取引を繰り返した結果、スプレッド(手数料)だけが積み重なり、逆に損失が増えてしまうことがあります。
不適切な取引
意図的に大きな注文を入れて市場を動かそうとしたり、大量の注文を出してすぐにキャンセルしたりする行為です。
【SBI FX】スキャルピングの可否
SBI FXに問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていません」と回答がありました。ただし、自動売買ツールは禁止なので手動での取引限定になります。

また、外国為替証拠金取引約款には以下の事が禁止とされています。
②短時間に、高頻度で行われる注文及び取引であって、他のお客様又は当社のシステムもしくはカバー取引、適正な価格形成等に著しい悪影響を及ぼすおそれのある行為
コチラに関しては短時間に繰り返し大量の注文を出すことで、他のトレーダーや取引システム、適正な価格の動きを妨げる可能性のある取引行為と思われますので、普通に取引していれば問題ありません。
③自動売買プログラム(クラウド環境等から取引システムにアクセスする等の取引態様を含みます)等を使用した注文及び取引を行う行為
④他のお客様と同調して短時間に多数の注文及び取引を行う行為であって、他のお客様又は当社のシステムもしくはカバー取引、価格形成等に著しい悪影響を及ぼすおそれのある行為
【外為どっとコム】スキャルピングの可否

外為どっとコムに問い合わせた結果「スキャルピング等の短期売買について制限を設けていません」と回答がありました。
取引約款にもスキャルピンを禁止する項目は無かったので、問題ありません。
ただし、「当該取引が当社システムの正常運用に支障をきたすおそれがある行為等、取引約款に抵触する行為はお断りしております」とあります。
【ヒロセ通商(LionFX)】スキャルピングの可否


ヒロセ通商(LionFX)は公式サイトに「スキャルピングOK」と書かれています。
約款にもスキャルピングに関する項目はありません。
【みんなのFX】スキャルピングの可否

みんなのFXに問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていませんが、約款の第22条の禁止行為に抵触する場合、取引に制限がかかる場合がある」と回答がありました。
短時間での注文を繰り返しに関しては、スキャルピングでは無く「短時間で何度も注文を出して、わざと価格が不自然に動くように仕向ける行為」と思われます。
これら行為はツールを使わないと基本起こり得ないので、手動でのスキャルピングで常識の範囲内であれば問題ないと言えます。
【三菱UFJ eスマート証券 FX】スキャルピングの可否

三菱UFJ eスマート証券 FXはスキャルピングを禁止していません。とは言えスキャルピングが可能ですとも書かれていないので、常識の範囲内で取引を行いましょう。
三菱UFJ e スマート証券 FX(店頭外国為替証拠金取引)約款には以下の様な事が書かれています。
(6) 当社が認めるプログラムやソフトウェア等以外の使用の疑いを当社が検知した場合
(7) 取引の方法如何にかかわらず、当社が、短時間における連続した取引、インターバンク市場の混乱を招く取引、当社のカバー取引に影響を及ぼす取引、又は、過度な取引等不適切な取引であると判断したとき又はその虞がある場合
気になるのは「短時間における連続した取引」と「過度な取引」になります。その為、スキャルピングの頻度が高い方は注意が必要です。
【松井証券 FX】スキャルピングの可否

松井証券FXに問い合わせた結果「スキャルピングの手法自体の禁止はしていません」と回答がありました。

ただし、外国為替証拠金取引(FX)取引規程の第22条に「短時間における連続した多量の取引により、安定的で適切な取引価格の提示や当社のカバー取引の実施等、当社サービスの運営に影響があるまたはそのおそれがあると当社が合理的に判断した場合」取引の停止・制限がかかる可能性があります。
その為、常識の範囲内でスキャルピングされる事をお勧めします。
また、「取引サイト等以外のプログラム、ソフトウェア等を用いたと当社が合理的に判断した場合」ともありますので、自動売買はNGとなります。
【LIGHT FX】スキャルピングの可否

LIGHT FXに問い合わせた結果「スキャルピングは禁止されていません」と回答がありました。

ただし店頭外国為替証拠金取引約款の第22条に「短時間で注文を繰り返し行う等、当社の価格形成を歪曲化し、他のお客様の不利益に繋がる行為。」を禁止していますので、常識の範囲内でスキャルピングされる事をおすすめします。
また、本取引システムの改変及び本取引システム以外のツール等を使用する行為も禁止されていますので、自動売買はNGとなります。
【サクソバンク証券】スキャルピングの可否


サクソバンク証券は公式サイトに「スキャルピング可能」と書かれています。
【FXTF】スキャルピングの可否

以前、FXTFはスキャルピングを禁止していました。
インターネット取引規則の第14条に「数秒間隔で注文を繰り返し発注する行為を行った場合」とありますが、2025年よりスキャルピングが可能になっています。
【外為ファイネスト】スキャルピングの可否


外為ファイネストは公式サイトに「スキャルピング可能」と書かれています。店頭外国為替証拠金取引約款にスキャルピングに関しての記述はありませんでした。
【GMO外貨】スキャルピングの可否

GMO外貨はスキャルピングを禁止していません。ただし、【外貨ex】店頭外国為替証拠金取引約款の第21条に「お客様が短時間のうちに、または高頻度で取引を行い、それにより当社が行うリスクの減少を目的としたカバー取引に影響を与えると当社が合理的に認めた場合」を禁止しています。

カバー取引への影響がでる程の短時間取引は、基本的にシステムを使ったものになるので、常識の範囲内で手動で取引を行いましょう。