FXやバイナリーをRSIで攻略!RSIの基本から応用、設定方法までを詳しく解説。買われ過ぎ・売られ過ぎの判断や順張り・逆張りの活用法など、取引戦略に役立つ情報を提供します。
項目 | 内容 |
---|---|
RSIの基礎知識 | RSIの基本的な仕組みや意味を解説。 |
RSIの計算方法 | 計算式と具体例を紹介し、RSIの仕組みを解説。 |
RSIの設定方法 | MT5でのRSIの表示方法や、視認性を向上させるカスタマイズ方法を紹介。 |
RSIの推奨パラメータ(期間) | トレードスタイルに応じた最適な期間設定を解説。 |
RSIと相性の良いテクニカル指標 | 移動平均線・ボリンジャーバンド・MACDとの組み合わせ方法を紹介。 |
RSIの取引戦略(逆張り・順張り) | RSIを活用したレンジ相場での逆張りや、トレンドフォロー型の順張り戦略を解説。 |
RSIのダイバージェンス分析 | 価格とRSIの動きが逆になるダイバージェンスを活用し、相場の転換点を見極める方法を解説。 |
バイナリーオプションでのRSI活用 | 短時間取引での逆張り戦略、長時間取引での順張り戦略を提案。 |
RSIとは
RSIで確認する
相場は「売り手の売りたい価格」と「買い手の買いたい価格」がすり合わせられることで、適正な価格が形成されていきます。
しかし、相場は一時的にバランスを崩し、必要以上に上がりすぎたり、下がりすぎたりすることがあります。
この様に、相場が極端に動きすぎると、いずれ元の方向に戻ることが多いので、逆張りで投資するチャンスになります。
こうした「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」を示すオシレーター系指標の代表が「RSI」になります。
RSIは50を中心に0から100までの範囲で変動します。
一般的には「70以上が買われ過ぎ」・「30以下が売られ過ぎ」として、逆方向に転換する可能性が出てきます。
- 70以上で買われすぎ(価格が上がりすぎ)
- 30以下で売られすぎ(価格が下がりすぎ)
70を超えると下落に方向転換する可能性があるので売りシグナル、30を下回ると上昇に方向転換する可能性があるので買いシグナルになります。
- 70以上で買いシグナル
- 30以下で売りシグナル
RSIの計算式(簡単バージョン)
ざっくり覚えておこう
RSIの計算式を丸暗記する必要はありませんが、仕組みを知っておくと理解が深まるので、ざっくり確認しておくことをおすすめします。
RSIの計算式は以下の様になります。
RSIは「上がった分」と「下がった分」を合計して、その内「上がった分」がどれくらいのパーセントだったかを表します。
日 | 終値 (円) | 上がった幅 | 下がった幅 |
---|---|---|---|
1日目 | 100 | – | – |
2日目 | 105 | +5 | 0 |
3日目 | 102 | 0 | -3 |
4日目 | 108 | +6 | 0 |
5日目 | 107 | 0 | -1 |
これを、RSI=n日間の上昇幅合計÷(n日間の上昇幅合計+n日間の下降幅合計)に当てはめると以下の様になります。
RSI=11/(11+4)×100=73.3になります。
73.3は70を超えていますので、買われ過ぎの可能性があります。
RSIの設定方法
MT5がおすすめ
RSIはMT4やMT5で無料で利用できますが、MT4は公式サイトでダウンロードできないため、MT5をダウンロードするのがおすすめです。
まずは公式サイトよりMT5をダウンロードします。
ダウンロード後、インストールを完了させます。
MT5を起動後に、「挿入」⇒「オシレーター」⇒「Relative Strength Index」を選択します。
設定画面が表示されると、パラメータタブの「期間」はデフォルトで「14」に設定されています。推奨の数値なので、そのままOKボタンをクリックしましょう。
RSIが表示されます。
RSIを見やすくカスタマイズしよう
カスタマイズしよう
RSIはデフォルトのままでも良いのです、カスタマイズすることで視認性が上がり取引しやすくなります。
- RSI線を太くする
- RSIの色を変更する
- RSIのレベル(ライン)を追加する
カスタマイズをするには、表示されているRSIの線の上でマウスをダブルクリックします。設定画面が表示されるので、必要に応じてカスタマイズを行います。
RSIの線を太くすることで、視認性が良くなります。
設定方法は、RSIの線をダブルクリック後に表示される設定画面の「パラメーター」タブ内のスタイルより太めの線を選びます。
好みはありますが、太い線の方がはっきりしていて視認性が高く、見やすくなります。
MT5はデフォルトの設定だと背景色が黒になっています。その為、線の色によっては視認性が悪くなっています。
色が見づらいと感じた方は、色の変更を行いましょう。
設定方法は、RSIの線をダブルクリック後に表示される設定画面の「パラメーター」タブ内のスタイルより色を選びます。
MT5の初期設定では0・30.70・100のみに線が引かれています。
このままでも良いのですが、50のレベル(ライン)を追加することで、上昇トレンド・下降トレンドの判断がしやすくなります。
設定方法は、RSIの線をダブルクリック後に表示される設定画面の「レベル」タブ内より「追加」をクリックして、レベルに「50」と記入します。
RSIに50のレベル(ライン)が追加されます。
RSIの推奨パラメータ(期間)
14日
RSIの推奨パラメーター(期間)は14日とされています。
14日と言うのはRSIの開発者である「J・W・ワイルダー氏が推奨」しており、MT4やMT5のデフォルトの設定になっています。
必ず14日にする必要は無いのですが、期間が長すぎたり短すぎたりすると以下の様な問題が起こるのでご注意下さい。
RSIが短すぎると値が激しく上下して、ダマしが多くなります。売りや買いのサインが頻繁に出るため、信頼性が低くなります。
RSIを長くしすぎると動きが鈍化して、反応が鈍くなります。タイミング遅くなり過ぎて、エントリーのチャンスを逃すことがあります。
RSIは取引方法によってパラメーター(期間)を決める
期間を決める
RSIのパラメーター(期間)は14が推奨されていますが、短期なら5~7、長期なら21~30も良いとされています。
期間 | メリット | デメリット | 向いているトレード |
---|---|---|---|
5~7 | チャンスが多い | ダマしが多い | スキャルピング |
14 | 利用者が多い | 特になし(万能型) | デイトレード スイングトレード |
21~30 | ダマしが少ない | エントリーが遅れる | スイングトレード 長期投資 |
スキャルピングをされている方はデフォルトの14日に設定すると、エントリーのチャンスが少なくなりチャンスを逃してしまいます。
パラメーター(期間)を5~7に設定する事で、素早くトレンドの変化を察知する事が出来ます。ただし、ノイズ(不要なシグナル)が増えるの他のテクニカル指標と組み合わせる事が必至と言えます。
長期トレード(スイングトレード)をする場合、RSIの期間を長めに設定すると、シグナルの信頼性を高めることができます。
期間を長くすると、価格変動への反応がゆっくりになり、ダマしが減って精度が向上します。また、売買のシグナルが少なくなるため、慎重な判断がしやすくなります。
ただし、その分エントリーのタイミングが遅れることがある点には注意が必要です。
RSIと相性の良いテクニカル指標
テクニカル指標
RSIの基本はレンジ相場での逆張り
レンジ相場での逆張り
RSI(相対力指数)はレンジ相場での逆張りに強い指標です。レンジ相場中は以下のトレード戦略が有効になります。
RSIの値 | トレード戦略 |
---|---|
30以下 | 反転の可能性が高いため「買い」 |
70以上 | 反転の可能性が高いため「売り」 |
30〜70の間 | 明確なサインがないため、他の指標と組み合わせる |
とは言えRSI単独での判断は難しいので、移動平均線と組み合わせて使うと事をおすすめします。
レンジ相場以外でRSIを使う場合
【注意】強いトレンド中は「RSIが張り付いたままになる」ため RSIの逆張りだけでエントリーすると、反転せずに損失が出る可能性がありま
RSIの動き | 移動平均線の動き | トレード判断 |
---|---|---|
RSIが下向き | 移動平均線も下向き | 売りエントリー |
RSIが上向き | 移動平均線も上向き | 買いエントリー |
RSIと移動平均線の向きが逆 | 判断保留 | 様子を見て慎重に判断 |
移動平均線とRSIの向きが一致すると、トレードの精度が上がります。ただし、長期の移動平均線もチェックし、全体の流れを確認することが大切です。大きなトレンドに逆らうとリスクが高まるので注意しましょう。
RSIは逆張りよりも順張りで強い効果を発揮
FX取引の基本は「順張り」になります。RSIも順張りで使うべきなので、ここではRSIの順張りでの使い方を紹介します。
RSIを順張りで使う場合、トレンド系の指標(移動平均線・MACDなど)でエントリーを行い、決済としてRSIを利用します。
※RSIを見てエントリーを行うのではなく、移動平均線などでトレンドを確認して順張りでエントリーを行います。
RSIは、相場のトレンドが強いと「50」を境に一方向に張り付く特徴があります。そのため、順張り(トレンドに乗る手法)で特に有効に活用できます。
RSIを使ったトレンドフォロー戦略では、RSIが50を超えた状態で30以下や70以上に張り付いている間は、トレンドが続いていると判断できます。逆に、RSIが30を超えたり70を下回ったりすると、トレンドの勢いが弱まったと考え、利益確定のタイミングとします。
RSIのダイバージェンスで相場の転換を確認
相場の転換を確認
ダイバージェンス(Divergence) とは、価格の動きとRSIの動きが逆になる現象のことです。これは、相場の転換点を示唆する重要なシグナルになります。
RSIでバイナリーオプションを攻略するには
使うタイミングは?
国内バイナリーオプションの取引時間は基本的に2時間ごとで、判定時間の1~2分前まで取引が可能です。多くのトレーダーは、余裕をもって30分以上前からエントリーする傾向があります。
RSIの基本戦略である「レンジ相場での逆張り」は、短時間取引(スキャルピング)に適していますが、30分以上の取引にはあまり向いていません。
30分以上の時間軸で取引する場合、瞬間的な反発を狙う逆張りよりも、トレンドに沿った順張りの方が安定した結果を得やすいでしょう。
そのため、RSIを使う際は「短時間取引ではレンジ相場の逆張り」「30分以上の取引ではトレンドを確認して順張り」がおすすめになります。
RSIを順張りで活用する場合、エントリーの判断には移動平均線やボリンジャーバンドなどのトレンド系指標を使い、RSIは決済のタイミングとして利用します。
取引が予想通りに進めばRSIを使わなくても勝てますが、実際には思い通りにならないことがほとんどです。
取引時間内にRSIの利確ポイントが発生した場合は、転売機能を使って利益確定を行うと、利益は減るものの、リスクを抑えることができます。
最後に、国内バイナリーオプションで30分以下の時間で取引をされている方におすすめの期間は以下の様になっています。
残り時間 | おすすめの期間 |
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1分~5分 | 5~7 |
5分~15分 | 7~10 |
15分以上 | 14(標準) |