FX初心者の方必見!初めの内は迷いやすいFXの注文方法を分かりやすく紹介しています。成行注文・指値注文・逆指値注文・IFD注文・OCO注文・IF-OCO注文の意味からMT4での設定方法まで紹介。
項目 | 内容 |
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FXの注文方法 | 成行注文・指値注文・逆指値注文・IFD注文・OCO注文・IF-OCO注文の6種類の注文方法を解説。 |
各注文方法の意味と特徴 | 各注文方法の基本的な仕組み、メリット・デメリット、適切な活用シーンを紹介。 |
MT4での設定方法 | 各注文方法のMT4(MetaTrader 4)での設定手順を画像付きで説明。 |
成行注文の仕組みと注意点 | 即時執行の特徴、スリッページのリスク、注文の流れを解説。 |
指値・逆指値注文の使い方 | 希望価格での取引方法と、適用ルール(現在価格より高い/安い指定の必要性)を説明。 |
IFD注文の活用法 | 新規注文と決済注文をセットで出す方法、利確・損切の使い分け。 |
OCO注文のメリット | 利確・損切をあらかじめ設定し、相場を見なくても自動的に決済が行われる仕組みを解説。 |
IF-OCO注文の活用方法 | IFDとOCOを組み合わせた「完全予約注文」の仕組みと実践例を解説。 |
成行(なりゆき)注文
成行注文とは売買価格を指定せずに注文する方法で、「今、この価格で購入したい」「今、この価格で売りたい」人向けの注文方法になります。
成行注文は迅速に実行されるので、ニュースや経済指標発表直後に素早く対応する事も出来ます。

一番分かりやすい注文方法なので、FX初心者の方は成行注文を使ってまずは練習される事をおすすめします。
成行注文の注意点は「スリップページ」が発生する点です。FXはシステム上以下の流れで約定を行います。※約定とはFX会社と顧客の間で売買が成立する。
- 成行注文で注文を行う
- FX会社のサーバーに注文が送られる
- FX会社のサーバーに注文が送られた時点で約定
注文を行って、FX会社のサーバーに注文が送られるまでに僅かではありますがタイムラグが発生します。このタイムラグが原因で約定時のレートがスリップする可能性があります。

急激な価格変動が起きた際は、意図していた価格より悪い価格で約定する事があります。
【MT4】成行注文のやり方
MT4の画面上部にある「新規注文」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
①「通貨ペアの確認」、「注文ロット数の入力」を行います。
②注文種別が「成行注文」である事を確認します。※デフォルトは成行注文
③「成行売り」もしくは「成行買い」で注文を行います。
指値(さしね)注文
指値注文とは「買いたい価格」と「売りたい価格」を決めてから注文する方法です。

簡単に言えば予約注文になります。
- 相場が戻ってくる事を期待する場面(押し目買い・戻り売り)
- 感情に左右されずに取引したい時
- 急いでエントリーする必要がない時
指値注文にはルールがあり、そのルールを守らないと注文ができません。必要な知識なのでこの機会に覚えておきましょう。
利益は「安く買って、高く売る」、「高く売って、安く買う」事で得る事が出来ます。指値注文はこの原理にのっとった注文方法になります。
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新規の指値注文は、予約注文として扱われます。
例えば、現在のレートが150円で、149円まで下がったときに買いたい場合、指値注文を使ってその予約をします。
注文後、レートが149円に下がると、その注文が成立します。予想通りになれば問題ありませんが、もし149円まで下がらなければ注文は成立しません。
指値注文は希望する価格で注文を出すものなので、その価格に達するまでは注文が実行されません。相場の動きをある程度予想できないと、無駄に時間が過ぎてしまうこともあります。
また、指値注文はあくまで設定した価格でしか成立しないため、注文後に価格が急変しても対応できません。例えば、仕事中や寝ている間に注文が成立し、その直後に相場が急変動した場合、大きな損失を被るリスクもあります。
- 希望の価格で取引出来る
- 相場を見ていなくても注文が執行されるので放置が出来る
- スリップページの影響を受けない
- 指定した価格に届かないと約定しない
- 相場が急変動すると「置いて行かれる」可能性がある
- すぐに取引したい時に不利
【MT4】指値注文のやり方
MT4の画面上部にある「新規注文」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
①「通貨ペアの確認」、「注文ロット数の入力」を行います。
②注文種別を「指値注文」に変更します。
③注文種別を「Buy Limit(買い指値注文)」または「SellLimit(売り指値注文)」のどちらかを選びます。
④予約注文したい価格を入力しては発注ボタンをクリックします。
逆指値(ぎゃくさしね)注文
逆指値注文は注文は、指値注文とは逆の予約注文で、以下のルールに従う必要があります。
逆指値注文は様々な状況で使う事ができます。
- トレンドに乗る注文
- ストップロス注文
- 利確目的での注文
例えば、現在価格が150円で、151円まで上がれば上昇トレンドが確定すると考えられる場合、逆指値で注文を行います。
トレンドに乗ることで利益を得る事ができるので、トレンドの予測ができる方におすすめの注文方法と言えます。
逆指値注文は成行注文後に、ストップロス注文(損切)として利用する事が出来ます。
逆指値注文は現在価格よりも「低い時に売り」、「高い時に買い」を行う事がでるので、成行注文で1ドル150円の時に買い注文した場合、148円まで下がったら逆指値で売る事で損切をする事が出来ます。
1ドル150円の時に成行注文で「買い」注文を行い、現在価格が152円とします。この状態で「151円の時に売り注文(逆指値注文)」をすれば、必ず1円の利益を得る事が出来ます。
現在利益が出ている状態で、利益が出る範囲で逆指値注文を行えば、値動きが逆転してもある程度利益を確保する事が出来ます。
成行注文後の損切や利確で使う分には利用しやすいのでまずはそちらで使う事をおすすめします。
- 成行注文後の損切を自動化できる
- ブレイクアウト(価格の急変動)を狙う事もできる
- 相場を見ていなくても、自動的に注文が執行される
- 成行注文として執行されるので、スリップページが発生する可能性がある
- 逆指値に到達した途端、価格が急反転する事もある
逆指値注文は逆指値が発動すると「成行注文」として注文が出されます。注文自体は成行注文と同じなので、注文が約定するまで僅かではありますが、タイムラグが発生します。
【MT4】逆指値注文のやり方
MT4の画面上部にある「新規注文」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
①「通貨ペアの確認」、「注文ロット数の入力」を行います。
②注文種別を「指値注文」に変更します。
③注文種別を「Buy Stop(買い逆指値注文)」または「Sell Stop(売り逆指値注文)」のどちらかを選びます。
④予約注文したい価格を入力しては発注ボタンをクリックします。
逆指値注文をストップロス(損切)や利確目的で使う場合は既にポジションを保持している必要があります。
ターミナルの取引タブの中にある「保持しているポジションで右クリック」をして、「注文変更または取消」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
決済逆指値(S/L)にストップロス(損切)や利確したい金額を入力して「~に変更する」ボタンをクリックします。
IFD(イフダン)注文
IFD(イフダン)注文とは最初の注文が約定したら、次の注文が自動的に発注される注文方法です。
IFD(イフダン)注文の使い方はは大きく分けると「利確目的」と「損切目的」に分かれます。
現在価格が150.00円の時に149円まで下がったら買い、151円まで上がったら売りの様に利確目的で注文する事が出来ます。
利確目的の使い方は、「一定の金額まで下がったら反動で大きく反発する」など先読みが必要となります。
利確目的は「レンジ相場や短期トレードで利益を狙いたい」場合に有効な戦略で、新規注文後、直ぐに利確確定の決済注文が設定される為、迅速な取引が可能になります。
IFD(イフダン)注文は、ブレイクアウト狙いにも有効です。例えば、現在の価格が150.00円の場合、151.00円(逆指値買い)になったら買い注文を出し、その後、価格が153円になったら売り注文(指値売り)を出す設定が可能です。
現在価格が150.00円時に149.5円まで下がったら買い、148.5円まで更に下がったら売りの様に損切目的で注文する事が出来ます。
損切も目的も利確目的と同じく、「一定の金額まで下がったら反動で大きく反発する」と予想を立てますが、利確目的と異なり守りに入ります。
FX初心者の方は利確目的より、損切目的で利用して、利確に関してはご自身で行う事をおすすめします。
- 新規注文と決済注文をセットで出せるので、相場を監視しなくても良い
- 1つ目の注文が成立しないと、2つ目の注文も発動しない
【MT4】IFD(イフダン)注文のやり方
IFD(イフダン)注文のやり方を「利確目的」と「損切目的」で紹介しています。
MT4の画面上部にある「新規注文」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
①「通貨ペアの確認」、「注文ロット数の入力」を行います。
②注文種別を「指値注文」に変更します。
③注文種別を「Buy Limit(買い指値注文)」または「Sell Limit(売り指値注文)」のどちらかを選びます。
Buy Limit | 買い指値注文(現在の価格より安くなったら買い注文) |
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Sell Limit | 売り指値注文(現在の価格より高くなったら売り注文) |
④決済指値(T/P)に利確(決済)したい金額を入力します。
⑤予約注文したい金額(買い指値もしくは売り指値)を入力し、発注ボタンをクリック
損切目的の場合は、決済指値(T/P)では無く、決済逆指値(S/L)に損切したい金額を入力します。
OCO(オーシーオー)注文
OCO(オーシーオー)注文は既に保持しているポジションに対して「利確」と「損切」を同時に出す事が出来ます。

OCO(オーシーオー)注文は片方の注文が成立すると、もう片方の注文は自動的にキャンセルされます。
例えば、現在保持しているポジションが150円の時に、保持しているポジションに対して、「利確(151円)」、「損切(149円)」を設定する事で、OCO(オーシーオー)注文になります。

利確と損切を同時に出す事で、画面に張り付かなくてよくなるので、ゆっくり眠る事が出来ます。
- 利確と損切を同時に設定できるのでリスク管理しやすい
- 相場を監視しなくても自動で決済される
- レンジ相場でもトレンド相場でも使える
【MT4】OCO(オーシーオー)注文のやり方
※保持しているポジションが「買い」の場合
ターミナルの「取引」タブより現在保持しているポジションを確認します。
保持しているポジションを右クリックし、「注文変更または取り消し」を選択します。
オーダー発注画面が表示されるので「決済逆指値(S/L)に損切したい金額」を「決済指値(T/P)に利確したい金額」を入力して「~に変更するボタン」をクリックします。
IF-OCO(イフオーシーオー)注文
IF-OCO(イフオーシーオー)注文とはIFD(イフダン)注文とOCO(オーシーオー)注文を合わせた注文方法で、「売り・買い」、「利確・損切」を全て同時に行います。
仮に現在価格が150.00円で149円の時に買い注文、151円の時に売り注文(利確)、148円の時に売り注文(損切)の様な注文が出来ます。
売り・買い、利確、損切が同時に出来るので、仕事中や就寝中でも安心してモニターから離れる事が出来ます。

IF-OCO(イフオーシーオー)注文は完全無欠の予約注文と言えます。
【MT4】IF-OCO注文のやり方
MT4の画面上部にある「新規注文」をクリックします。
オーダー発注画面が表示されます。
①「通貨ペアの確認」、「注文ロット数の入力」を行います。
②注文種別が「指値注文」である事を確認します。※デフォルトは成行注文
③注文種別を「Buy Limit(買い指値注文)」または「Sell Limit(売り指値注文)」のどちらかを選びます。
Buy Limit | 買い指値注文(現在の価格より安くなったら買い注文) |
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Sell Limit | 売り指値注文(現在の価格より高くなったら売り注文) |
④決済逆指値(S/L)に損切したい金額を、決済指値(T/P)に損切したい金額を入力します。※③の注文種別が買い指値注文の場合
⑤購入したい金額を入力して「発注」ボタンをクリックします。